【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「せっかくだから、部活動見学の間、こちらに飾っておきませんか? 見学期間が終わりましたら返却しますので」
 二人は快く承諾してくれた。
 可愛らしいポップを並べる。それと同時に、ここに部誌が並んでいないことを疑問に思った。

「部長」
 いつもの定位置で本を読んでいたルークに、アイリーンは声をかけた。

「どうかした」

「あの。部誌は無いのでしょうか?」

「どき」
 どきって土器でも怒気でもなく、ドキですね。
「やっぱり、気付くよね。うん、無いよ。作ってないから。いつ、言われるかなと思っていたけれど、リーンさんもかなり鈍いよね」

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