【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 ノエルはアイリーンから離れ、腰に手を当て、胸を張って言う。

「リーンのおかげだろ」

「私の実力です。いー、だ」

「イブ様」
 この兄妹喧嘩の仲裁に入るのは、最近ではジョアキナではなくアイリーンの役目になっている。

「テストにはその人の実力が点数として表れるものです。私はエルに勉強の仕方を教えただけです」
 アイリーンはにっこりと微笑んだ。

「だったら、オレにもその勉強の仕方というものを教えて欲しいな」
 イブライムも負けずににっこりと微笑んだ。アイリーンの顔は微笑んだまま凍り付いた。ノエルに教えた勉強方法をイブライムに教えられるわけがない。

「では、考えておきますね」
 凍り付いたままの笑顔でそう返した。

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