【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 執事が淹れたお茶が並べられるのを黙って待つ。
「せっかくだから、いただこうか」

「はい」としか言えない。

「ロナルドのお茶は、今日も美味しいね」
 執事のロナルドは礼をする。
「それで、リーン。それを見せてもらえるのかな?」
 カップを置き、アイリーンのほうに手を伸ばす。彼女もカップを置き、その紙を手渡した。
「例の、留学の件だね」

「はい」
 先ほどから、はいとしか言っていない。むしろ、はい以外の言葉は言えない。どんな言い訳をしようかということを必死で考えている。

「本気、だったんだね。本気と書いて、マジの方だね」

「はい、マジです」

「そうか」
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