【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「それで、会長。お話とはなんですか?」
アイリーンがここに来た目的は、フランシスに呼び出されたから。
「そんなに焦らなくてもいいんじゃない? せっかくイブも来たし、まずはお茶でも飲んだら?」
定位置に座っている彼は、どうぞと座るように言う。
「ええと。この後、文芸部の方に顔を出したいので」
というのは、嘘。今日はすぐに寮に戻るつもりだった。アデライードとの約束もあるし、短編の翻訳もやりたい。それから、父親から手紙の返事がきているかも確認したい。でも、こう言ってしまった手前、部室には顔を出してから帰ろうと思う。
「そっか。じゃ、単刀直入に聞くけど。前の返事を聞かせて欲しい」
前の返事、と言われてアイリーンは考えるふりをした。でも心当たりは一つしかない。先ほどまでイブライムと話をしていたパーティのエスコートの件。しかも、イブライムの前で返事を聞くとは。どんだけここを修羅場にさせたいのか。どんだけエムなんだよ、と思う。
「会長。とてもありがたいお話ですが、今回は見送らせてください」
アイリーンがここに来た目的は、フランシスに呼び出されたから。
「そんなに焦らなくてもいいんじゃない? せっかくイブも来たし、まずはお茶でも飲んだら?」
定位置に座っている彼は、どうぞと座るように言う。
「ええと。この後、文芸部の方に顔を出したいので」
というのは、嘘。今日はすぐに寮に戻るつもりだった。アデライードとの約束もあるし、短編の翻訳もやりたい。それから、父親から手紙の返事がきているかも確認したい。でも、こう言ってしまった手前、部室には顔を出してから帰ろうと思う。
「そっか。じゃ、単刀直入に聞くけど。前の返事を聞かせて欲しい」
前の返事、と言われてアイリーンは考えるふりをした。でも心当たりは一つしかない。先ほどまでイブライムと話をしていたパーティのエスコートの件。しかも、イブライムの前で返事を聞くとは。どんだけここを修羅場にさせたいのか。どんだけエムなんだよ、と思う。
「会長。とてもありがたいお話ですが、今回は見送らせてください」