【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「あ、はい。いいえ、光栄です」

「うふふ、シエラから話を聞いていた通りね」
 そこで、ユミエーラも一口お茶を飲む。
「私ね、頑張る女の子は応援したくなるのよ」
 にっこりと微笑む姿は、とても上品。
「リーン。あなたはアスカリッドの学院を卒業した後、アスカリッドに残るつもりはないかしら?」

 ユミエーラからの申し出に、え? と思わず素が出てしまった。

「驚かせたようであればごめんなさい。ただ、あなたがね、ここまでアスカリッドの言葉を話すことができて、そしてプーランジェ語もわかるとなれば、こちらとしても欲しい人材なの。だから、勧誘」
 これは青田買いという奴ではないか。

「あの、え、えと」
 どう答えたらいいかがわからない。アイリーンには目標がある。夢がある。それのためには、卒業後はプーランジェに戻りたい。

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