【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「それで、お父様。どういうことですか?」

「ん? 何がだ?」

「誤魔化してもムダですよ。ライから聞きましたから」
 アイリーンはちょっと怒っていた。自分が不在の間に婚約がどうのこうのと話が進んでいたからだ。あの王太子の婚約者候補を辞退したのになぜこうなったのか。

「そうですよ、あなた。私にも黙っているなんて」
 母親も知らなかったらしい。

「僕だって知りませんでしたよ。モントーヤ卿も驚いていましたからね」

「だから、それはレイの早とちりだ。ランスロットには私の方から伝えておくから」

「お父様、どうしてそのような話になったのです? 私がここにいないにも関わらず」

「それがなあ」
 と、父親は愚痴を吐き始めた。

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