【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「義姉さん」
 声をかけると、アイリーンはくるりと振り返って、笑顔を向けてくれる。

「ああ、ライ。どうしたの?」

「少し、休憩したらいかがですか? 義母様が、美味しいお菓子があると言っていました」

「ありがとう」
 そうやって言うときは、いつも笑顔だ。アイリーンはゆっくりと立ち上がる。

「義姉さん、これ」
 ライオネルは手にしていた一枚の絵を差し出した。
「これは、アスカリッドですか?」

「そう。アスカリッドの学院の前にある噴水よ。友達と待ち合わせするときは、いつもここなの」

「友達、できたんですか?」

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