【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「ええ、その話は聞いたわ。それで、ジェリアン様との婚約っていう話になっているのでしょう?」

「はい。こちらの学院はその話でもちきりですよ。そこに義姉さんがいたかと思うと、ちょっと居たたまれないですね」
 そしてカップを口に運んだ。

「そういう意味では、アスカリッドに行っていてよかったのかしら」

「まあ、義姉さんがディミトリー殿下の婚約者候補から逃げたいっていうのはバレバレでしたけどね」

「え? バレてた?」

 ライオネルは頷く。アイリーンが母親に顔を向けると彼女も頷く。

「もしかして、お父様にもバレていたのかしら?」

「それは大丈夫よ。あの人は鈍いから」
 母親は菓子に手を伸ばした。
「それに、あの人もディミトリー殿下との婚約は反対派だから」

< 241 / 365 >

この作品をシェア

pagetop