【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「アイリーンちゃん。あなたの言いたいことはわかっているわ」
 本性がポロリと出た。
「私が外を歩くと、いつもこうだから」
 だから、外に出たくない。とアデライードは呟きながら、アイリーンに向かってウインクをした。彼女には、どこから飛んできているかわからない視線が突き刺さった。
 書店に入ると、ナミカが気づいてくれてバックヤードに入れてくれた。

「はい、ナミカちゃん。約束のサイン」

「ありがとうございます。アディ先生」

「あの。私のサインも本当に必要なんでしょうか?」
 恐る恐るアイリーンも頼まれていたサインを差し出した。アイリーンはサインの他にも月雲シリーズのロイドが描かれている。

「もちろんよ、アイ先生」
 また、アイリーンの顔が爆発した。

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