【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「叔父は作家なの。言ってなかったっけ?」

「うん、初耳だね」

「オレも初耳だ」

「それで、その叔父の手伝いをしているの」

「手伝いって作家の手伝いか?」
 イブライムが尋ねた。

「そう。出版の手伝い。叔父がリーンのことを気に入ってね。それでいろいろ一緒に仕事をしているの」
 この言い方は意図的である、とジョアキナは思った。特に、リーンを気に入っているという(くだり)。ノエルもいい性格をしている。

「それは彼女が望んだことなのか?」
 イブライムの声色が下がった。多分、怒りがこみあげてきているのを必死にこらえているところなのだろう。

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