【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 いつの間にと聞かれると、テスト勉強の合間に、が正解。ちょっと勉強に煮詰まった時に、イラストの下絵を描いて気を紛らわせていた。それが本気になるとモイラから注意された。ということは、モイラのおかげか。

「あと三月(みつき)で二学年が終わりだなんて、信じられないわね」
 ノエルがぽつりと呟いた。
「リーンが来て、そろそろ一年か」

「そうですね。もう一年。まだ一年。そんな気持ちがあります」

「そうよね。私も進級してから濃い一年だった。一年前の今頃は、こんな風になるって思ってもいなかった」

「私もです」

「きっと、リーンのおかげね」

「私もエルと出会えたからだと思っています」

「嬉しい」
 言い、ノエルはアイリーンに抱き着いた。

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