【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「とりあえず陛下には、言ってもいいかな?」

「何を、ですか?」

「イブライム殿下とのこと。婚約の一歩手前、みたいな?」

「なぜ、そうなるのですか!」

 アイリーンがちょっと声を張ると、父親も実はね、と語り出した。
 来月、プーランジェの王太子ディミトリー殿下の婚約が発表される。そのとき、アイリーンはもちろんその場にいないから、婚約者候補からはとっくに外れている。そして、その婚約者にはディミトリーと同学年のナディソンが有力候補とされていたが、どうやら彼女がやらかした数々の悪事、と言っても同級生をいじめるとかそう言った類のものがじゃんじゃん出てきて、そのような人物が王太子妃というのもどうなのか、という意見が一部であがったらしい。性格がきつい、とか厳しい、とか、そういった類のものならまだ良かったのだが。それの度を越えたらしい。

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