【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「え? でしたら、ディミトリー殿下の婚約者は?」

「繰り上げでソフィア嬢だろうな」

「ですが、ソフィアさんはジェリアン様のお兄様との話がありませんでした?」

「よく知っているな。だが、そこも正式に婚約したわけではなかったからね」

「ちなみにカーナは、ジェリアン様と?」

「カーナ嬢の話はまとまっているな。ソフィア嬢の話は、そのナディソン嬢の話があったから見送っていた、というか。まあ、そんな感じだ」
 言葉を濁した父親ではあるが、きっとナディソン派とソフィア派がいて、ソフィア派の人たちがジェリアン兄との婚約はちょっと待て、と言ったに違いない。

「なんか、なかなか大変だったんですね」

「そうだな。私としては、そこにリーンがいなくて良かったと思っている」

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