【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 ボイド家の屋敷に着くと、その音を聞きつけたライオネルが姿を現した。

「お帰りなさい、義姉様」

「ただいま、ライ。また、大きくなったわね」

 しばらく会わない義弟は、アイリーンよりも背が高くなっていた。

「僕も、学院の高等科ですからね。来月からは二学年です」

「おかえりなさい、あなた。リーン。お茶の準備をしてあるの。お話を聞かせてくださいな」
 今日の母親は機嫌が良さそうだ。
 アイリーンは荷物を運んで着替えを済ませると、ある物を持って母親の元へと向かった。

「リーン、元気そうで安心したわ」

「ただいま帰りました」
 にっこりと笑い、席につく。ライオネルもいた。少し遅れて父親が来た。

「あの、お父様とお母様にご報告が」
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