【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
気になるデート
 今日は朝からそわそわとしている。なぜならば、月雲の漫画版が発売される日だからだ。今日はノエルと一緒に書店に向かう約束をしていた。
 待ち合わせはいつもの噴水前。

「久しぶり、リーン」
 右手を胸元で振りながら、ノエルが小走りでやって来た。
「元気だった?」

「はい。エルもお元気そうで何よりです」

「では、行きましょう」

 二人は並んで歩き出した。今日もどこにいるかわからない護衛たちに見守られているのだろう。
 天気は晴れ。まさしく秋晴れ。空が澄んでいて、その青さがどこまでも続いている。

「リーン。あの、ユミ様から頼まれていたことがあるのだけれど」

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