【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「なぜだろうね」
そこでイブライムはふふっと笑った。劇場に着くと、やはり二組に分かれた。ノエルがとったチケットはボックス席らしい。しかも二席も。
「リーン。劇場に護衛はいない」
席についた途端、イブライムが言った。
「だから、リーンと芝居を見に来たかった。これなら、デートになるだろ?」
そういうことか、とアイリーンは思った。思ったけれど、気の利いた返事はできない。ただ、そこまでして二人きりのデートを考えてくれたイブライムの気持ちは、正直嬉しい。
「はい」
嬉しすぎて、そうやって返事するのでせいいっぱいだった。うん、嬉しすぎるんだけど、見る芝居がこの月雲ってどうなんだ? という気持ちもある。
開演までにはまだ少し時間があった。飲み物を頼んで、それを飲みながら待つ。
「リーンからもらった本だが。あまりにも続きが気になって母から原作を借りてしまった」
そこでイブライムはふふっと笑った。劇場に着くと、やはり二組に分かれた。ノエルがとったチケットはボックス席らしい。しかも二席も。
「リーン。劇場に護衛はいない」
席についた途端、イブライムが言った。
「だから、リーンと芝居を見に来たかった。これなら、デートになるだろ?」
そういうことか、とアイリーンは思った。思ったけれど、気の利いた返事はできない。ただ、そこまでして二人きりのデートを考えてくれたイブライムの気持ちは、正直嬉しい。
「はい」
嬉しすぎて、そうやって返事するのでせいいっぱいだった。うん、嬉しすぎるんだけど、見る芝居がこの月雲ってどうなんだ? という気持ちもある。
開演までにはまだ少し時間があった。飲み物を頼んで、それを飲みながら待つ。
「リーンからもらった本だが。あまりにも続きが気になって母から原作を借りてしまった」