【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 卒業パーティというめでたい日に婚約破棄宣言ではなく婚約宣言。しかもその宣言した人物がこの国の第二王子。相手は隣国のプーランジェの公爵家の娘。
 一層歓声があがると、演奏家たちがワルツを奏で始めた。

「リーン」
 輪の中心部へと連れていかれる。そしていつの間にかのダンス。

「あの、イブ様」

「なんだい?」

「ええと、どうしてこのような流れに?」

「オレがリーンと一緒にいたいから、かな」

「あの、私。卒業したらプーランジェに戻る予定なのですが」

「うん、それは構わないよ。また、こっちに戻ってきてくれれば。そのための婚約宣言だ」

「いつまでにこちらに戻ってくればよろしいでしょうか」

「できるだけ早く?」

「善処します」
 としか言えない。

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