【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 そして今、ヘレンは恋愛が自由と言っていた。
 このアスカリッドはプーランジェよりも恋愛結婚が多い。もちろん同性婚が認められているということもあるのだが。そのようなところもこのアスカリッドの魅力でもあるし、できればそれをプーランジェでも広めたいと思っている。

「そういえば、リーンさんは、以前にもイブライム様にもお会いしたことがあるのですか?」
 やはり第二王子は話の話題にあがるような人物なのだろう。なぜかヘレンの顔がきらきらと輝いている。

「ええ、父と一緒に王宮へ伺ったときに」

「まあ、王宮に?」
 ヘレンのキラキラ度が増した。

「リーンのお父様は、あちらの宰相なんですって」
 そこでノエルが口を挟む。

「まあ」
 さらにいっそう、ヘレンのキラキラ度が増した。さすが文芸部。多分、何かしら妄想が走っていると思われる。

< 55 / 365 >

この作品をシェア

pagetop