【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 なんとか初日の授業を終えることができた。このくらいなら、なんとかついていけるかもしれない、とアイリーンは思った。とにかく、頑張るしかない。
 放課後。ノエルとヘレンと共に、アイリーンは文芸部室へと足を運び入れた。そこに一歩足を入れると、目の前に大きな本棚。そして、びっちりと並べられた本。

「うわぁ。素晴らしいです」
 と思わずアイリーンが言葉を漏らした。
「本当は、図書室も案内していただきたかったのですが、まずはここにある本で十分です」

「ここの本は、私たち文芸部員の選りすぐりの本たちです。きっと、リーンさんが気に入る一冊に出会えると思いますよ」
 ヘレンが嬉しそうに、にっこり笑って言う。
 でもお気に入りの一冊はあるんだけど、とアイリーンは心の中で言う。

「ちなみに、ここの本棚はどのような順番で並んでいるのですか?」

「ジャンル別ですね。本に馴染の無い方には、好きなジャンルの本を読んでもらうのがいいのかな、と思いまして」
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