【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
「ありがとう」
 ノエルはいきなり立ち上がって、アイリーンに向かって歩き出し、一歩手前から飛びつき抱きついた。
「ノエルさんばかり、ずるいです」

「あなたたち、楽しそうね。外まで声が響いていたわ」
 という声と共に、二人の生徒が部室に入ってきた。灰色の髪の男子生徒と、金髪を肩で切りそろえた女子生徒。
「あら、見慣れない子がいるわね。早速の新入生かしら?」
 金髪の女子生徒が言う。

「サラ先輩、彼女はプーランジェからの留学生です」
 ヘレンが答えると。
「留学生?」
 と聞き返したのは灰色の髪の男子生徒。

「あ。はい。プーランジェから参りました、アイリーン・ボイドです。文芸部に入部したいと思っています」
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