【コミカライズ】腐女子令嬢は隣国の王子から逃げられない~私は推しカプで萌えたいだけなのです~
 それからルークとサラは黙ってノートのページをめくっていく。最後のページまで見終えると、ノートを閉じてテーブルの上に置く。ルークは腕を組んで何かを考えているようだ。その隙にサラがそのノートを手にする。

「これを部活動見学に使う」
 とルークは呟いている。
「いや、それではリーンさんの負担が」
 とかなんとか。左手で顎を撫でている。この沈黙が怖い。

「リーンさん。これはとても斬新で素晴らしい」
 ルークからも大絶賛。

「私も一冊欲しいわ」
 同人誌を売ってくれ的なノリのサラ。さすがサラ。
「サラ。いいから君は黙っていてくれ。話しがまとまらない」
 興奮しながら、アイリーンのノートを手にしているサラに冷たい視線を投げかける。

「こうやって、自分たちのお気に入りの一冊を紹介するものを、活動見学で展示してみたらどうか。と僕は思ったのだが、残念ながらこんな素敵な絵は描けない」

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