彷徨う私は闇夜の花に囚われて
真相
やっと……やっと手に入った。
2回目の別れのときは絶望的で、死んでしまおうかと本気で悩んだけど。
神様は俺に最後のチャンスを与えてくれた。
美紅との別れによる精神的なダメージで弱ってた俺と、孤独と罪悪感による悪夢でボロボロだった美紅。
俺たち二人が保健室でタイミングよく再会して、こうして美紅が俺の腕の中にいるんだから運がいいと言わずして何と言おうか。
1回目の別れた原因を知ったときは、かなりツイてないと思ったけども。
『そういえば、彼女とどこまで進んだの?』
黙って俺の手伝いをしてくれていたら良かったのに、思春期の中学生らしい興味を見せたクラスメイト。
このときはまだ友達でいる予定だったから、俺は角が立たないように、
『……手は繋いだ』
と、正直に返した。
そこで終わってくれればいいものの、友人だったやつは結構調子に乗って。
『は?なにそれ彼女のこと好きじゃないのかよ。お前がそんなんなら、俺が奪っちゃおうかな~?彼女可愛いし』
……俺の神経を逆なでた。