彷徨う私は闇夜の花に囚われて



ツバキくんもその後に続いて、


「そうだよ!ってか、ましろちゃんのことを大好きな人の方が圧倒的に多いんだからね!」


と、私の不安を和らげてくれて。


私の心に寄り添おうとする二人の優しさで、心が抱き締められているような感覚を覚えた。


私が落ち込んでいると二人は決まって元気づけてくれる。



頻繁になにかに悩んでいる私なんてめんどくさくて極力関わりたくないだろうに、どんなときも私の気持ちを汲み取って必ずすくい上げてくれるの。



『少なくとも、俺はましろのことが好き』


「僕だって大好き。だから、安心してここにいていいんだよ」


二人は真っ直ぐに気持ちを投げ、私の中に僅かに残っていた暗い感情を綺麗に消し去ってみせた。


私たちが知り合って、まだ日は浅い。


現実世界では一度も会ったことがない。


物理的な距離がどれだけあるかもわからない。


それでも、すみれちゃんと同じくらいの信頼を寄せているし、私たちの間には強い繋がりがあるとはっきりわかる。


すみれちゃん以外にも大事な人ができたんだって、日々実感しているんだ。


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