彷徨う私は闇夜の花に囚われて
だけど……それを断られたら?
もう私とは友達になんか戻りたくないって。
私なんかいなくても別に楽しい人生を送れてるって。
お母さんと同じように冷えた目で私を見下ろしてきたら、私はその場に立っていられるのかな……?
……いや、立っていられるわけがないよ。
きっと倒れちゃうし、泣いちゃうし、もしかしたら気を失っちゃうかも。
大きなショックで部屋に引きこもってしまうに違いない。
「友達に拒絶されるのが……すごく怖いです」
『拒絶なんてされないと思う』
あまりに容易に否定される私の懸念。
紅バラさんはどうしてそう思うんだろう?
現実での私たちを見たこともないのに、なんでそう言えるのかわからない。
……だけど、聡明な紅バラさんのことだから、私にすら見えない私たちの仲を感じ取っているのかもしれないと、口を閉ざして続きを待った。