冷徹ドクターは懐妊令嬢に最愛を貫く
「んあっ」

 ゆうべたっぷりと晴臣に教えこまれたせいか、蝶子の身体はほんの少しの刺激にもすぐに反応し、とけていく。

「朝から、いい声で啼くんだな」

 晴臣は腕を前に回すと、しゅっと蝶子の帯を解く。明るい日差しのもとで下着姿をさらされる羞恥に、蝶子の身体はふるふると震える。彼の手がお腹を撫で、胸元をかすめる。

「やっ」

 淫らな声と共に、蝶子はビクビクと身体を痙攣させる。晴臣は妖しく笑み、耳元でささやく。

「俺が教えたとおりに反応する君がかわいくてたまらない。もっと、もっと見たくなる」

 晴臣の手が下腹部に伸ばされる。下着を少しずらして、彼の指先が蝶子の秘部をさする。晴臣は蝶子に聞かせるように、湿った水音を響かせた。

「物覚えがよくて、優秀だ」

 彼の艶めく声が蝶子の脳をとろけさせていく。浅い呼吸を繰り返しながら、蝶子は身悶える。彼の手によって、自分の身体は確実に変えられてしまった。それをたしかに感じながら――。

「晴臣さん、もうやめっ」

 息も絶えだえに蝶子は訴える。ゆうべだってもう限界に近かったのだ。これ以上だなんて、自分がどうなってしまうかわからなくて怖い。彼に溺れて、彼なしでは息もできなくなってしまうような気がした。
 晴臣は優しい声でとんでもなく非情なことを言う。

「そうだな。ゆうべは激しくしすぎたから、今朝は優しくしようか」
「そういうことではなく~~」
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