約束の指にキスして。

であい。






『ばーか。泣けよ。』


と、桔平と健司に言われた。
それが、初めて二人に言われた言葉。
小学校三年生。
はっきり言って、アタシはいじめられっ子だった。
クラスで中心的だった中沢君に、アタシは毎日イジメを繰り返されていた。
今ではウッすらとしか覚えていないけれど、
筆箱の鉛筆を全部折ったり
体育着を教室で回されて返して貰えなかったり
無視に
悪口。
他にも色々。

最初は中沢君がやり始めたけど、皆も真似しはじめて段々イジメはエスカレートした。
女子は影で酷くて、アタシは毎日泣いていた。
ママには言えない。
先生にも言えない。
誰にも言えない。


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