約束の指にキスして。
アタシは毎日潰れそうな気持ちで過ごしていた。

ある日。
学校に来ると、ズックに画ビョウが敷き詰められていた。
取ろうと思ってひっくり返しても、画ビョウは落ちてこない。

画ビョウはズックの底にボンドで綺麗にくっ付けられていたのだ。

アタシはズックを持ちながら、教室に入った。
席につき、靴下から冷たい床の温度が伝わる。
うつ向いていると、何人かが言った。


『はけよ。』

『履かないと先生に怒られるよ~。』

『早くはけよ、トロイな。』


アタシはうつ向いた。
泣きそう。
でも泣けない。

泣いたら負け。

そう思って前を向くと、二人の男の子がたっていた。

『ばーか。泣けよ。』

そういって、1人の男の子が私の頭を撫でた。
目の前に、二人の名札が見えた。

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