約束の指にキスして。
『アレが俺の後輩ねー。』

『??』

『俺ね、父さん達と離れて日本滞在だから。だから、西校行くことなってんだよねー。』

楽しそうに笑う匡ちゃんは、根っからのバスケマン。
うちには、一歳になるかならないか位のお兄ちゃんと匡ちゃんがそれぞれバスケボールを抱えて一緒に写ってる写真がある。

『え!本当に!?』

『瑛梨は本当になにも知らされてねーの??』

『うん。皆酷いんだケド……』

『ンじゃ、俺が瑛梨ん家に住むこともか?』

『うん。………えぇ!?』

匡ちゃんが同じ学校に来てくれる。それだけで舞い上がるほど嬉しかったアタシは、今度は卒倒しそうなくらいびっくりする。

匡ちゃんが家に来る!?
嘘でしょ?

『宜しくな~。飯とか風呂とか洗濯とか(笑)俺も手伝うけどさ。』

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