約束の指にキスして。
アタシ達と一緒に帰ってきた匡ちゃんをみて、昨日から少し、桔平と健司は不機嫌なまま。

なんで桔平と健司は匡ちゃんを嫌がるんだろう。
匡ちゃんも根っからのバスケマンだから、絶対三人あうと思うんだけど……。

『あと自分で食えよ~。イイコだから、な?』

匡ちゃんに頭を撫でられて、ふと現実に戻る。
アタシのお膳の上の大量のオカズとご飯が殆んど消えていた。

『ありがと~匡ちゃん…』

ニイッと笑うと、匡ちゃんはお兄ちゃんの方に行った。
横で、桔平と健司がため息をつく。私は、その二人に首を傾げ、箸を動かそうとした。

『!』

『どうした、瑛梨?』

『ん~ん。なんでも…ちょっと、外行ってきて良いかな?』

『うん。じゃあ俺も…』

『ごめん、すぐもどるから。』

立ち上がりかけた桔平を戻して、1人大広間をでる。
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