約束の指にキスして。
流れる水の音だけが響く。

情けないよなぁ。

自分の心より先に、体が反応しちゃう。

アタシのせいで傷付いた人たち、今まで何人いたんだろ…。
アタシ、いないほうがいい?
そう思うと涙が出てきた。

やだな…これって鬱かな。

水の音を聞いてると、どうしても1人寂しく思えた。

孤独。

1人。

寂しくて。

まだ何処かに、2人にすがりたい自分がいる。

アタシはもう、すがっちゃいけない。誰にも。とくに、桔平と健司には……。

自分が変わらなくちゃ。

寂しくても。

どんだけ1人でも。

孤独に苛まれても。
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