約束の指にキスして。
『あと、俺もなー。まず、飯食え。飯食わねぇとこの部屋から出しません。』

匡ちゃんは持っていた土鍋の蓋を開けて、お粥を器に盛り付ける匡ちゃんは、アタシに器を持たせず、また食べさしてくれた。

どうしてだろう。
すっ、とお粥が喉を通る。
匡ちゃんが食べさせてくれると、なんだか素直に食べ物が通る。

吐きたくもならない。

どうして???

不思議に思って匡ちゃんを見ると、匡ちゃんはくしゃりと笑った。
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