約束の指にキスして。
『……。』

その場で立ちすくむ。
何?
何この人たち。
今、触った?

『ね、聞いてる??』

また手が伸びてくる。
…触れるの?

ソノテデ、アタシニ………。

『………やっ…』

『っにしてんだよてめえ等。』

大きな背中が、アタシをかばう。この匂い、桔平だ……。

『なに、って話しかけたのにシカトすっからさぁ。』

『勝手に話しかけんじゃねーよ。俺のもんだぞ。』

健司がすごむ。
すると、その人たちは不服そうな顔をして、その場をさって言った。

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