約束の指にキスして。
お兄ちゃんが涙ぐんでる。
あれ??

アタシ倒れたのかぁ……。
ん…なんか頭働かないなぁ。

『瑛梨。』

優しく匡ちゃんに名前を呼ばれて、頭を撫でられる。

匡ちゃんは…私のホッペを優しく撫でた。

『お願いだからさ…飯食ってよ。』

暖かいものが頬に落ちる。

『匡ちゃん、泣いてるの?』

『心配したんだよ、ばーか。』

匡ちゃんが笑う。
手を動かそうとすると、点滴のチューブが見えた。
それに顔をしかめると、匡ちゃんに笑われてしまった。

『お前、2日半、寝てたんだよ。』

『2日半?』

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