約束の指にキスして。
『そーだよ。瑛梨が倒れたって言うのに、見舞いもこねぇであいつ等……』

『お兄ちゃん、言ったの??』

『言ってないよ。俺が止めといた。瑛梨が言って欲しくないんじゃないかなーと思って。』

ギシッと音をたてて、匡ちゃんがベッドに座る。
優しく頭を撫でられて、微笑まれる。


『ワリィ。梓から呼び出しかかった!!匡介、あと頼むな!』

急に携帯の音がしたかと思うと、お兄ちゃんはそそくさと病室を出ていった。

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