約束の指にキスして。
一番お前に言われて嬉しいだろう、桔平は。

『ううん。アタシの言うこと、聞いてくれなかったから。許してくれないし……。あたしのこと。』
寂しそうに笑う、瑛梨の顔はどこか寂しげ。
その顔に、俺は少し不安を覚えたんだ。

瑛梨は…俺と桔平、二人のものだよね……??

『…桔平はさ。バスケの事になると、前が見えなくなっちゃうから。ほら、前もやりすぎて桔平倒れたことあるから心配で…』

『……。』

桔平だけ??
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