約束の指にキスして。
□■□□■■□□□■■■

『あのっ……桔平、健司。』

震える手で、開いた体育館入り口のドア。
二人はアタシをみる。

汗だくの二人は、ボールを小脇に抱え、ジッとアタシを見つめた。
体育館から音が消える。

体育館のライトが、妙に瞳に痛かった。

『お願い…アタシも練習に参加させて??』

二人は、身じろぎもしない。
アタシはただうつむき、そしてゆっくり顔をあげた。

『二人の力になりたいの。お願い。』

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