約束の指にキスして。
『もぅお前、馬鹿でも鈍感でもなんでもいいや。やっぱ、お前居ないとさみしーんだよコノヤロー。』

桔平に抱き締められる。
手を払われた、あの日が嘘みたい。
嬉しくて、涙が込み上げた。

『アタシ、桔平と健司、いないと駄目なの……。』

後ろから、髪をくしゃっとやられる。
後ろからは、健司がアタシを包んでいた。

『気付くのおせーんだよバーカ。』

健司に、甘い声で囁かれる。
貶されてるのに、なぜか嬉しくて。
すすり泣くアタシの頭に頬を寄せた桔平が、呟く。

『仕方ねぇから、一生側に居てやるって約束してやるよ。……なんて、俺がお前無しじゃ駄目なんだけど…側にいてよ、瑛梨。』

『俺も側に、瑛梨が居なきゃ駄目なんだ。おまけに桔平も。』

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