約束の指にキスして。
『アイツ等、俺と瑛梨の関係を焼いたんだよ。お前があんまり俺と仲いいから、ってさ。』

『匡ちゃん??』

『耐えられないんだよ、俺。瑛梨がズタズタに傷ついていくの見てんの。』

匡ちゃんはアタシの首筋に顔を埋め、暫くジッとしていた。

匡ちゃんの体重をじわじわ感じる。

『俺がなに言いたいか、分かる??』

匡ちゃんは、少しだけ起き上がって、アタシの顔をジッとみた。
色素の薄い、匡ちゃんの目。
吸い込まれそうになる。

『好きだよ。』

匡ちゃんは、アタシの唇で一回戸惑い、やがてオデコにキスを落とした。

そして、アタシから離れて、静かにリビングを出ていく。

好き??

匡ちゃんがアタシを??

そんなことあるはずない。

そんなこと………。


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