約束の指にキスして。
『瑛梨。』

匡ちゃんの声で、教室中が静まりかえる。
そして、匡ちゃんはアタシの側まで来て、アタシを連れていく。

アタシは耳まで真っ赤。

うつむきながら、匡ちゃんの横を歩く。

ここ最近、いつもアタシをお昼に迎えに来る匡ちゃん。

皆の視線がたまらなく恥ずかしい。


『最近、岡田と藤峯来ねーから瑛梨ちゃんと二人でいれたのに、また真打ち登場かよ。
しかも、芸能人以上に超美形。
叶わねぇ………!!』

『だから、お前誰と話してんだよ。もしかして…見えない物がお前には見えてんのか!?』

『間嶋ぁ…ウルセーよ……』

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