約束の指にキスして。
それは、桔平へのプレゼントが入っているポケット。

アタシは、それをマックスにくわえさせた。

『お願いがあるの……』

真っ黒な丸い目をキラキラさせて、マックスがアタシを見上げる。
良いよね、別に。
最後に……

『これ、桔平に誕生日に渡してあげて??マックスにしか出来ない事なの。出来る??』

『ワンッ!!』

『そっか!偉いね。じゃあ、お願いね…』

アタシは立ち上がる。
行かなきゃ。
そろそろ匡ちゃんが追いかけてきそう。

早く、遠くへ……

『クゥ~ン。』

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