約束の指にキスして。
それは、《好き》とかの《特別》じゃ無かったとしても…
アタシは、いつでも桔平の愛に守られてた。

『ママ。アタシ、逃げてきたの。あの町には、幸せが多すぎるから。アタシを大切にしすぎてくれる人がいたから…』

『うん…』

『怖かった…いつか無くなっちゃう幸せだと思うと。
それにね?アタシ、桔平と健司を自由にしたかった。桔平と健司、凄く凄くアタシの事大事にしてくれるからね?
アタシ、二人から沢山愛をもらったから、何かお返ししたかった。だから、自由にしたくて…』

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