約束の指にキスして。
『あら、あまのじゃくなのは昔から貴女の癖よ?欲しいもの要らないって言うし、嫌なこと楽しいって言うし……桔平君は分かってるわ、貴女の事。瑛梨の事。世界中の誰よりも、ね。』

ママがウィンクして、キッペーを抱き上げた。
キッペーは楽しそうにキャンキャンと甘い声をあげる。

『それに、ね。貴女忘れてるわ。桔平君との大事な約束。』

『え??』

『ママは教えないわよ?自分で思い出しなさい。ねーキッペー君??』

『アンッ!』

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