約束の指にキスして。
健司の声が、頭に響く。
切なくて…涙が止まらない。

『なぁ、瑛梨は俺達に迷惑かけたとか、邪魔な存在だとか言うけどさ。
瑛梨は俺達に沢山の幸せをくれるんだよ?愛とか、そんなのを沢山。
すぐ泣くのなんて、吐くのなんて、俺達がいればすぐとまんだろ?俺達いなきゃなにも出来ないなんて、俺達は嬉しくてしかたねぇよ………』

『そんなの…』

『嘘、っていうの?本当だよ、瑛梨。……お前、俺達がなんで瑛梨に優しくするのかって聞いたよなぁ?』

『………』
< 308 / 526 >

この作品をシェア

pagetop