約束の指にキスして。
『健司…』

サラサラの健司の髪を撫でる。

目を閉じかけた健司が、フワリと笑う。
不覚にも、ドキッとしてしまったアタシの心臓を鷲掴みにしたまま、健司は目を閉じた。


『俺に守らせて?瑛梨………愛してる……。』


本当…なんて事を言うんだろう、健司は。
どうせ寝ぼけてるんでしょう?

わかってるけど…

でもドキドキするんだよ。

アタシも目を閉じる。

健司の温もりを右手に感じながら。
ゆっくりと夢に堕ちてく………


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