約束の指にキスして。
アタシは、尻尾をふりながら先を歩く、キッペーの後を必死で追いかけていた。

桔平がここにいるわけない。

桔平がアメリカに。

だって…桔平は今頃桔平の好きなことして幸せに暮らしてるはずなんだもん。


匡ちゃんのいない場所で自由に自分のバスケをして、沢山友達と遊んで、昼休みには女の子達に囲まれて楽しそうにして。

彼女も作ってて、きっと幸せに暮らしてるんだもん。


桔平の生活にアタシが居ないことに、何度も涙を浮かべては飲み込んで…
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