約束の指にキスして。
『子供は最低三人作って、限界までバスケ続けて、その後あとついで、退職後はのんびり南の島でゆっくり老後を楽しむんだ。な、いい人生プランだろ?』

桔平の足が、だんだんアタシから離れて、窓際に近づく。

『Aliceと一緒に。』


そうだね。
これからの桔平の人生に、アタシはいない。

やだけど…アタシは桔平の幸せを邪魔する資格なんてない。

止める資格なんて、ないから。

アタシも桔平の幸せを精一杯祈るよ。

沢山沢山泣いて、涙が枯れたなら。

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