約束の指にキスして。
それを言いに、今日は来たんだね。

桔平は。


『あのさ。仕返ししていい?』


『ん?』

涙が溢れた。
やだな。我慢してたのに…

『好きだよ。』



満面の笑みで、アタシに囁く桔平。

『世界で一番愛してる。…本当はずっと一緒にいたい。本当の俺のプランは、ヨボヨボのじーちゃんばーちゃんになって、死ぬまで瑛梨と一緒にいることだ。』

おいで、と桔平が両腕を広げる。
< 371 / 526 >

この作品をシェア

pagetop