約束の指にキスして。
桔平は玄関で簡単にセキュリティをくぐると、二人で最上階までエレベーターであがった。

『入って?』

桔平はドアを開けて私を中に入れる。
中は凄く綺麗で広大な空間で、驚いている私の足元に毛の塊が2つ突進してきた。

『キッペー!』

『アンッ!』

声をかけると、キッペーは楽しそうにシッポをブンブンふった。

『どうしてここにいるの??あと…この子は?』

キッペーはまだアメリカにいるはずだった。
夏休みに迎えに行くつもりだったのに、どうしてここに?

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