約束の指にキスして。
『洗濯するだけだよ(笑)』

そう言って桔平は洗面所から出ていった。

『も~………』

少し湯冷めしてしまった身体をお風呂に浸けて、タイルの上であひる隊長とじゃれるキッペーを見つめる。

アタシの視線に気付いたキッペーは、まあるい黒目をくりくりさせてアタシをみた。

『なんか…幸せだね。ね、キッペー?』

キッペーは鼻を鳴らしてアタシの手をペロペロと舐める。

『キッペーもエリと一緒で幸せ?』

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