約束の指にキスして。
『高校の時の約束覚えてっか?』

『…当たりめぇだろ。』

桔平は私の肩からそっと手を離し、ボールを拾った。

『俺だってな、お前がいねぇ間にそれなりに成長したんだぜ。』

『分かってる。今見て分かった。』

『忘れてないんだったら、早く取り返してこいよ。今のお前なら…匡介に負けねぇだろ。二年間の本場のバスケ味わってきた、お前なら…よ!』

すぐに、二人の1or1が始まった。どちらもひかない。
二人はとても楽しそうで…約2年ぶりの光景に、頬を綻ばせてみいってしまう。

これが…私がずっと見たかった光景。
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